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住宅瑕疵担保履行法とは
住宅瑕疵担保履行法
「住宅瑕疵担保履行法」と「新築住宅かし保険」をご存じでしょうか。
新築住宅を供給する住宅事業者は、平成12年4月に施行された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」により、住宅の構造耐力上主要な部分や雨水の浸入を防止する部分の設計ミスや施工ミスによる欠陥(瑕疵)に関して、10年間の保証責任(瑕疵担保責任)を負っています。しかし、平成17年の構造計算書偽装問題を契機に、住宅事業者が倒産等によって修理等ができなくなった場合、住宅取得者は、自ら修理したり建て替えを行わざるを得ないなど多額の負担が生じることが明らかになりました。
このため、住宅取得者の利益の保護を図ることを目的に、平成19年3月「特定住宅瑕疵担保責任の履行の確保等に関する法律」(住宅瑕疵担保履行法)が成立し、平成21年10月以降、住宅事業者は、新築住宅かし保険への加入などにより十分な修理費用を賄えるようにしたうえで新築住宅を引き渡すこととされました。まずは、以下の動画で住宅瑕疵担保履行法と新築住宅かし保険の概要をご確認ください。
瑕疵(かし)とは?
瑕疵(かし)とは、「欠陥」を意味します。この法律で言う瑕疵は、構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分の欠陥を指しています。
住宅事業者に義務づけられること
品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)の施行により、住宅事業者は瑕疵に対する10年間の住宅瑕疵担保責任を負っています。
この責任の履行のために、修理費用等の資力確保として「保険」もしくは「供託」のいずれかの措置をとることが義務化されました。
併せて、新築住宅の建設や販売時には資力確保の措置について、消費者へ説明する義務もあります。
※消費者とは、住宅取得者のことです。
住宅瑕疵担保責任の範囲
住宅瑕疵担保履行法では、構造耐力上主要な部分および雨水の浸入を防止する部分に関する10年間の瑕疵担保責任を対象としています。
保険制度とは
国土交通大臣指定の保険法人が提供する「新築住宅の保険」を利用した住宅は、引き渡し後10年以内に瑕疵があった場合、補修を行った事業者に保険金が支払われる制度です。
消費者を守る仕組み
保険法人への保険金の直接請求
住宅事業者が倒産しているなど、修補等が行えない場合、発注者・買主は保険法人に対し、瑕疵の修補などにかかる費用(保険金)を請求することができます。(直接請求)
供託制度とは
新築住宅に瑕疵があれば、事業者は補修を行う責任がありますが、万が一その事業者が倒産した場合はこの責任を果たすことができません。このような場合に備えて、事業者が法律で定められた額の保証金をあらかじめ法務局などの供託所に預けおく制度のことです。
消費者を守る仕組み
供託所への保証金の還付請求
事業者が倒産等で瑕疵の補修が行えない場合、消費者はその補修等に必要な金額について、保証金からの還付を供託所に請求することができます。